賞状の文面の基本構成│書き方のポイントを解説
表彰状や卒業証書、感謝状など、式典や記念の場で贈られる「賞状」。
フォーマルな文書である以上、正しい構成で仕上げることが重要です。
今回は、賞状の文面の基本構成をわかりやすく解説します。
筆耕業者に依頼する際や、社内で作成する際の参考にしていただければ幸いです。
賞状の文面を構成する5つの要素
一般的に、賞状の文面は次の5つの要素で成り立っています。
- 表題
- 受者名
- 主文(本文)
- 日付
- 贈者名
これはほとんどの賞状に共通する基本ルールです。
各部分を詳しく見ていきましょう。

1. 表題
賞状のタイトルであり、一番大きく書きます。
主文の約1.5倍の大きさを目安に、太く堂々と書きます。
優秀な成績や功績を讃える場合は「賞状」「表彰状」、功労や善意などに感謝の意を表する場合は「感謝状」、資格試験に合格した場合には「認定証書」など、用途によって正しい表題を選びます。
2. 受者名
表題のとなりに書きます。
主文より大きく、表題より小さく書きます。
肩書きがある場合は、氏名よりやや小さめに書きます。
受者名に敬称をつける?つけない?
感謝状の場合、感謝の意を表すため、受者名には「殿」などの敬称をつけるのが一般的です。
賞状や表彰状の場合、敬称をつけないのが原則ですが、近年はこれらにも「殿」「様」などの敬称をつける傾向が見られます。
認定証書、卒業証書などには、原則敬称はつけません。
3. 主文(本文)
下記の点に気を付けてレイアウトします。
文字の大きさ
受者名、贈者名より小さく、日付より大きく書きます。
改行は一回だけ
賞状の本文は、前半と後半の、2つの文章で構成されることが多いです。
前半の文章では、受賞者の実績や成果などを書き、後半の文章では、賞状を贈る理由を書きます。
例えば下記賞状の場合、「あなたは~」で始まる部分が実績や成果、「よって~」の部分が賞状を贈る理由となります。
また、改行せずに一文でまとめる場合もあります。

句読点を使わない
賞状では句読点を使わないのが慣例となっています。
「は・へ・を」を行頭に書かない。
「は・へ・を」の助詞が行頭にならないようにします。
また、一つの語句が二行に分かれないように気を付けます。
表題と主文の内容を一致させる
表題が「賞状」なら主文の終わりは「賞します」、「感謝状」なら「感謝の意を表します」、「表彰状」なら「表彰します」となります。
上記5つは、一般的な賞状の決まりごとであり、長文の賞状などの場合は、改行を増やしたり、句読点を使用したりする場合もあります。
4. 日付
全体の中で一番小さく書きます。
日付は大会・行事などが行われる年月日を書くのが原則です。
縦書きの場合は漢数字、横書きの場合は算用数字を使うのが一般的です。
例:
縦書き 令和七年十二月二十六日
横書き 令和7年12月26日
5. 贈者名
主文よりやや大きめに書きます。
贈者の組織名、会社名等は、贈者より小さく書きます。
肩書きは贈者の真上に、贈者名より小さく書きます。
贈者名の下には印を押すスペースを空けておきます。
贈者が複数いる場合は、印がぶつからないようにお互いの間隔をあけて配置する必要があります。

賞状を美しく見せるためには
文章の内容も大切ですが、それと同じくらい大切なのが、「余白」の取り方です。
余白がなく、枠いっぱいに文字を書いてしまうと、窮屈で品の無い印象を与えてしまいます。
逆に余白が広すぎると、貧弱な印象となり、賞状としてはふさわしくありません。
上下左右の余白、行間の余白を適切に取るように心がけます。
まとめ
賞状の文面には基本的な構成がありますが、文例はインターネットで検索するとたくさん紹介されていますので、用途に合わせて参考にしてみてください。
また、筆耕グループでは、賞状をご依頼いただく際に、文面作りのお手伝いもしております。
「どんな文章にしたらいいかな…」と迷われたときは、お気軽にご相談くださいね。
