割れた筆の直し方|家にあるもので復活!簡単メンテナンス | 筆耕グループ

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割れた筆の直し方|家にあるもので復活!簡単メンテナンス

「先生、この筆もうダメかも…」

ある日の書道教室で、中学生の生徒さんが持ってきた筆。見てみると、穂先がぱっくり割れて開いていました。

割れてしまった筆

お気に入りの一本なら、できるだけ長く使いたいですよね。

今回は、家にあるものだけでできる「割れた筆の直し方」を、写真つきでご紹介します。

準備するもの(全部家にあります)

  • ぬるめのお湯
  • 深めの容器
  • 箸、輪ゴム(筆を支えるため)

手順

①流水で洗う

まずは普通に、流水で洗います。

洗い終わった状態がこちら。

割れてしまった筆を水洗い

筆の根元がぷっくり膨らんでいるのが分かります。

通常の筆と比較するとこんな感じです。

割れてしまった筆と通常の筆の比較

これは、毛の根元に墨が固まっているサインです。

この固まった墨を取らない限り、筆は元の状態に戻りません。

②お湯に浸ける

容器に50℃前後のお湯を入れ、筆先が底につかないように浸けます。

写真では、筆耕用の使えなくなった小筆で挟んでいますが、箸や洗濯ばさみなど、挟んで支えられれば何でもOKです。

筆を浸けるときの固定方法

しばらくすると、筆の中から墨がじわっと出てきます。

墨が溶け出てきている

普段ならもっと分かりやすく出てくるのですが、今回は控えめです。

やはり、長年蓄積された墨はしぶといようです。

そこで、次にちょっと荒療治をします。

③やりすぎ注意!筆ぐりぐり

やりすぎ注意の荒療治です。

筆の毛と軸を両手で持ち、どちらかを軽く回転させます。根元の固まった墨をほぐすイメージです。

筆ぐりぐり

5回くらい回せば十分です。

強くねじらないように気を付けてください。やりすぎると筆を傷めてしまいます。

④ もう一度お湯に浸ける

ぐりぐりの後に再度浸けると、墨が一気に出てきやすくなります。

墨が溶け出てきている

墨が溶け出てきている

ちょっと神秘的です。

⑤流水→浸けるを繰り返す

しばらくしたら一度引き上げ、流水で洗います。

まだ直らない場合は、「流水で洗う→お湯に浸ける」を何度か繰り返します。

今回の筆は、最終的に丸一日かけました。

きれいに復活!

丸一日経った筆がこちら。

割れてしまった筆のアフター

割れてしまった筆のビフォーアフター

見事に形が戻りました。

お気に入りの筆、捨てる前にぜひ一度試してみてください。

筆を割らないために

吊るして乾かしている筆

使った筆は、その日のうちに洗いましょう。

洗った筆は、穂先を整えて吊るして乾かします。

穂先を上に向けて乾かすと、根元に墨が溜まってしまうので気を付けましょう。

この記事の著者

上田 健太

「筆耕グループ」代表。筆耕士として、賞状、感謝状、表彰状の制作、宛名書きや卒業証書の名入れなど、幅広く手がける。実用書道の専門家として、美しく整った文字、受け取った人の心に残る文字を日々探究中。静岡県浜松市内で書道教室も運営中。保有資格:準一級賞状技法士、硬筆書写技能検定一級(文部科学大臣賞)、毛筆書写技能検定一級(日本書写技能検定協会理事長賞)

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